夏本番を目前に控え、朝から強い日差しに見舞われたこの日の、夜もまだ明けきらない朝方・・・・・。
私たちは出港して行く6艘の船を見送りと、無事帰港を願い、階上町にある「追越漁港」に居ました。
〜元気で帰ってきてね・・・・・また絶対に逢えるよね・・・・・〜
なぁ〜んて悲しい別れではなく、この日、弊社の周年行事の一環として釣り大会が開催されました。
三度の飯より釣りが好き(!?)な我社の釣り部を主体とし、日頃お世話になっているお取引様や協力会社様をお招きし、
総勢40名の釣り人たちが、大漁の期待と希望に目を輝かせながら決戦の海上へと消えて行きました。
船が旅立った後の陸での様子はと言うと・・・・・?
それはそれは大忙し!!
夜が明けるにつれて一人、また一人と応援団が駆け付け、帰港後に行われる表彰式の為の会場準備が進められていました。
ジリジリと照りつける太陽にも負けず、きっと大漁に違いないと胸を高ぶらせながら、計量の準備やマイクのテストを行い、
『ふぅ〜、だいたい形になってきたなぁ〜・・・・・』と皆で休憩を取ろうと岸壁に腰を掛けた、その時!!
・・・ん?あれは何だ?
何気なく見た目線の先には小さな白い物体。しかも、その物体は次第に大きくなるではありませんか!
「緊急事態発生!緊急事態発生!地上班第3班、海上に怪奇物を発見しました!!」
その無線で知らされた速報に、すぐさま地上班全員が表彰式会場に集合しました。どんどん大きくなる謎の物体・・・・・。
身の危険を感じ、その物体から見えない様に全員二列になって岸壁にある塀の後に隠れました。
身を隠しながら、決死の思いで班長が望遠鏡で確認すると・・・・・!!!!!!
望遠鏡で覗いたレンズの先には大きく手を振っている人の姿。それもとても良く見覚えのある容姿の。
・・・・・ボッボッボッ・・・♪ボー・・・ボボボボボボ♪ 『第1号、只今、漁から帰って参りました』
班長から一艘の無事帰港の報告があり、それは緊迫した空気がやっと解けた瞬間であり、出港の時から無事を祈り続けた
地上応援団の願いが通じた瞬間でもありました。
謎の怪奇物疑惑で地上班を脅かした第1号を筆頭に、あとからあとから続々と漁船が帰ってきました。
おかえりぃ〜!ただいまぁ〜!おかえりぃ〜!!
地上班の笑顔に少し恥ずかしそうにする人、船酔いで顔面蒼白の人、実力が発揮できず俯いてる人。
全ての漁船が帰港し、感動の再会の余韻に浸ってる間も無く、計量作業が始められました。計量作業中は皆興味津々★
クーラーボックスの中にはアブラメ・ソイ・カレイなど、新鮮な魚がいっぱい!!なのは良いのですが・・・・・
生きた魚を計量台に乗せるのも、これまた一苦労でして・・・・・(苦笑)
台の上では魚が元気に♂ピョンピョン♂ そのせいで計量の目盛りは♂ビョ〜ンビョ〜ン♂
悪戦苦闘しながら全ての計量が終わり、待ちに待った表彰式が行われました。
この日は天候には恵まれたものの、釣りの成果は全体的にいまいちだったようでしたが、
表彰式を終え、上位入賞者には豪華景品が贈呈されると、みんな笑顔で港を後にして行きました。
仕事も遊びもスポーツも、そこに勝ち負けが存在する限り、敗者がいるから勝者がいる。
勝つことだけが全てではないかもしれません。でも、勝負の世界。どうせやるからには負けるよりは勝った方が気持ちがいい。
何気なく過ぎて行く日々は、例えどんなに些細なことでも、きっと何かしらの勝負を繰り返しながら過ぎて行く日々です。
その勝負、勝ちにこだわってみませんか?
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